新型コロナウイルスの影響により、新築を検討されている方の間取りの希望も変わってきています。
その理由を、お伝えしていきましょう。
新築の間取りの相談を受けていて、最近増えているのは、手洗いを優先する間取り作りです。
コロナ前は帰宅後の手洗いと言う習慣は、私は恥ずかしながらありませんでした。
しかし今では外出時の帰宅後は、真っ先に手洗いをするようになりました。
いかに手洗いがしやすいか、ということも間取りを検討するには重要なものの一つになりつつあります。
子供や、男性が、帰宅したときに手洗いをしないのは、
子供や男性が悪いのではなく、間取りが悪いと考えています。
これは言い訳に聞こえるかもしれませんが、事実です(笑)
どうしても、子供や男性が帰宅後に手洗いをしない。
その解決策はあります。
それは、帰宅後玄関を上がってすぐのところに、洗面台を置く間取りにする。
これで、帰宅後の手洗いは確実に実行されます。
ここ数十年は、水回りの動線として、
キッチンと洗面所の距離を近くする間取りを好む傾向がありました。
これは、キッチンにいる時間が長い女性が、
洗濯機のある洗面所と近いことが便利であると言う
考え方のもとに設計された間取りでした。
しかし、時代は変わりました。
洗濯機が、全自動型になりました。
そして、乾燥機付きになりました。
そして、スマートフォンでコントロールできるようになりました。
スマートフォンを使うことにより
前の日の夜に洗濯物をセッティングしておけば、
次の日に洗面所に入ることなく洗濯が仕上がっている、
ということが可能な時代になりました。
よくよく考えてみると、キッチンから何度も何度も
洗面所を往復する必要もなくなってきたのは確かです。
少し前までは、洗面所と洗濯干し場を近くに設計したい人が多くありました。
理由は、夫婦による仕事によっての外出。
そして、空気の汚染や、黄砂の関係で洗濯物を外に干すことを嫌がる方が増えたからです。
その結果、家の中に物干し場を設ける人が増えてきました
ただしここ最近は、新型コロナウイルスの関係もあり、
空気が澄んできていることが認知されています。
また洗濯機が全自動式になって、乾燥機も付いている人が増えてきたこともあり、
最近間取りの要望で増えているのが、洗面所とWICを近くしたい人です。
スマートフォンで洗濯機を回し、乾燥した洗濯物を干すのではなく、
そのままクローゼットへ入れる。
このように、生活スタイルが変わってきたことが間取りに大きく関係しています。
洗濯物を外に干すのが家の中に干すのか、
洗濯機に乾燥も任せるとかお日様で乾かすのかについては、好みもありますので、
家族の要望によって間取りが変わってくる事は間違いありません。
新しい習慣を受け入れながら、新しいツールを使いながら、
それぞれの家族の好みに合わせた間取り作りが今後ますます必要になってきます。